英国喜劇リトレイス
ビュッ――
突然、ロシュの死角から射たれたやつの矢が首を目掛けて飛んだ。
が――
「効かないって」
振り向いて手をかざすだけで矢の勢いは死んで床に転がった。
「クソッ」
軌道の先でイアンが舌打ちした。
「やめておいた方がいいんだよ。あんまりボクに楯突くと命が縮むかもよ? ディゼルみたいに」
!! なんだと?
「時計の針はあと僅か…」
そうだ、あの夢の奇妙な人影―
「てめえか!!」