英国喜劇リトレイス

「そういう言い方はヒドイかも」

ロシュはぷっくり頬を膨らませる。
しかしすぐに妖しい笑みに変えて言った。

「でも…ジュダスを選んだ結果、ディゼルにそんな力を与えることになっちゃったのは、間違いだったかもね」

目を細めて、俺を見つめてくる。

「愛ってすごいよね? 力ずくで摂理に逆らっちゃうんだよ?
おかげで、すごく愉しかったよ」

ロシュは高く笑い飛ばす。
夢の中でカレンに会えたこの場所で。

「……オメーがどう思ってるかなんて知らねえよ。ただ、俺を…俺たちを怒らせた代償はキッチリ払ってもらうぞ!!」


< 385 / 409 >

この作品をシェア

pagetop