英国喜劇リトレイス
「そういう言い方はヒドイかも」
ロシュはぷっくり頬を膨らませる。
しかしすぐに妖しい笑みに変えて言った。
「でも…ジュダスを選んだ結果、ディゼルにそんな力を与えることになっちゃったのは、間違いだったかもね」
目を細めて、俺を見つめてくる。
「愛ってすごいよね? 力ずくで摂理に逆らっちゃうんだよ?
おかげで、すごく愉しかったよ」
ロシュは高く笑い飛ばす。
夢の中でカレンに会えたこの場所で。
「……オメーがどう思ってるかなんて知らねえよ。ただ、俺を…俺たちを怒らせた代償はキッチリ払ってもらうぞ!!」