男子校のお姫様
「佳音ちゃんにはさ、僕がなんとも思ってない娘にキスするように見える?」
あたしは首を横に振る。
「僕もね、さっきのがファーストキスだったんだよ」
「嘘・・・」
「ホント。今までいっぱいアピールしてきたつもりだったんだけど、鈍感な佳音ちゃんには伝わってなかったみたいだね」
あたしはその言葉に首を傾げる。
「クスッ。やっぱり通じてなかったか・・・。じゃあ今ストレートに言おうかな」
そういうと、光君はあたしの手をそっと握る。
突然の出来事にびくりと反応する身体。
「僕はね、佳音ちゃんが好き。初恋なんだ・・・。僕の彼女になってください」
「っ・・・あたしでいいの?」
あたしの言葉に光君は微笑を浮かべて頷いた。
「僕は、佳音ちゃんがいいの」
「あたしも・・・光君が好き」
そういうと同時に涙があふれ出す。
涙でぐちゃぐちゃになった顔を見られないように顔を手で覆う。
すると、光君はそのままあたしを抱き寄せる。
今までみていたかわいい光君とは違った男らしい光君。
そんな彼を見て、あたしはまた胸が高鳴る。
初恋は実らない。
そんな言葉、あたしたちには関係ない。
恋のパワーはそんな言葉に負けたりしない。
今までのあたしだったらそんなことおもわなかっただろうな。
あたしはそんなことを考えながら幸せをかみしめていた。