男子校のお姫様

それから3日間あたし達は毎日勉強を続けた。

そして迎えたテスト当日。

すべての教科を終えると、皆が満面の笑みを浮かべている。

「佳音~。俺、今回自信あるんだけど~」

「よかったね」

あたしはヒロにそう返すと、帰りの準備を始めた。

「テストお疲れさん。明日、上位50名だけ貼り出しておくからな~。以上」

HRで言われた言葉はたったそれだけ。

あたし達は先生が教室を出て行くのを見守ったあと、寮に向かって歩きだす。

「僕、今回430点行ったかも!」

「マジか!?」

皆は楽しそうにそんな会話をしている。

今回皆の成績上がってなかったらあたしの責任かな・・・。

そんな不安を抱えながらも、あたし達はいつものようにあたしの部屋に帰った。

「・・・あのさ、一度は自分の部屋戻ったら?着替えてきなよ・・・」

「・・・めんどくさい」

龍の言葉にため息を吐いたその時、携帯の着信音が鳴った。

「あ、春希さん。はい?」

あたしは電話に出ると、衝撃を受ける。

「あたしが演劇!?」

男子だけなのに演劇部なんてあったんだ・・・。

その後しばらく議論した後、結局あたしは演劇に出ることになってしまいました・・・。

明日はテストの結果発表もあるのに、心配ごとが増えた一日でした・・・。

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