イジワル社長と秘密の結婚
会場に戻ると、ナオがしかめっ面で私を見た。

「もう、どこ行ってたのよ?」


ナオは顧客対応に追われていたらしく、私たちを探していたらしい。さっきは落ち着いていたのに、やっぱり現場を離れるわけにはいかないみたいだ。

「ごめんね、ちょっと、課長と打ち合わせをしていて」

と誤魔化すと、ナオは「それなら仕方ないけど」と言っていた。

課長はいつもの営業スマイルで、上顧客の対応をしている。早く断らなくちゃ……。



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