狼ゴコロは愛のイロ
*玖美SIDE
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「そっか、のどかちゃんに話したんだ。じゃぁ少しは安心だな」
「うん。“もっと早く相談してほしかった”って言ってた」
今は夕ご飯中。
突然の旦那さま登場に、社内の皆は余程驚いたみたいで、フロアに戻っても騒然としていた。
ただ、嬉しかったこともある。
『玖美の旦那、意外と愛妻家なのね』
『一夫多妻のライオンと一夫一妻の狼の話はウケたけど、鎌田をやっつけてくれて、格好よかったよ』
鎌田さんを言い負かしたことは、女性社員に強い印象を残したらしい。
ともかく、皆が雅のこと見直してくれて良かった。
「ふふ」
「ん?どうした?」
「ううん、何でも・・・あっ!」
そうだ、佐藤さんのこと聞くんだった。
「あのね、前言ってた写真を撮った人なんだけど」
「あぁ、佐藤修矢?」
「そう佐藤・・・え?修矢っていうのが下の名前?」
「そうだよ。・・・あれ言ってなかった?」
「言ってないよ!じゃぁ清掃員の佐藤さんとは無関係なんだ。よかったぁ・・・」