閑中八策
イラン軍の二重構造
 イラン問題が膠着状態で原油価格が高止まりしている。
 米国のオバマ大統領は強硬な発言を繰り返しているが、口に出して言っている間は本格的な軍事行動はない、という見方がもっぱらだ。
 イランへの軍事攻撃があるとしても、今年11月のアメリカ大統領選挙の結果が出てからになるのだろう。

 さてその時に迎え撃つイランの軍隊だが、世界的にも珍しい二重構造なのだそうだ。
 邦人救出なり後日のPKOで自衛隊がイランに派遣される場合、この点をよく知っておかないと思わぬ落とし穴にはまる危険がある。

 イランの政治でマスコミに出てくるのは大統領で、今はアフマディネジャドという人である。
 また「革命防衛隊」というのが最近よく取り上げられる。
 米軍が陸海空プラス海兵隊の4軍体制なので、イランも陸海空軍の他に第4軍として革命防衛隊というのがあるのか、と最近まで思っていた。

 ところが、イランの軍隊というのは以下のような構成になっているらしい。
 まず正規軍としてのイラン国軍。陸海空軍から成る。そして国軍とは全く別系統の革命防衛隊の陸海空軍があるのだ。
 つまり似たような構成の軍隊が二つ別々に存在している。
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