隣人は高校教師

お礼


「いいです」

「いいからいいから」

「本当にいいですってば」

「本当に本当にいいってば」

「だからっ!
いいって言ってるでしょ、しつこいっ!」

朝からこんな大声をあげるはめになったのは、爽やかな顔で私の後を付いて歩く隣人のせいだ。

朝、玄関を開けると全快したらしい隣人がにっこりと立っていた。

「あ、舞ちゃん」

いつからちゃん付けで呼んでいいと言った?

「うわっ、なんなんですか?」

「うわってひどくない?」

「…それで、なんなんですか?」

鍵を閉めながら聞くと、彼は明るく言った。

「お礼したいから、飯でも行こう!」

はい?

「…や、いいです」

「じゃあ、なんか行きたいとことかない?
して欲しい事とか」

「ないです。結構です。」

「冷てーなぁ、しゃあない!
じゃあ勉強教えてやる!」

頼んでないんですけど!
てゆうか勉強って…





< 19 / 86 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop