隣人は高校教師
その袋を拾おうと手を伸ばすと、思い切り後ろから抱き締められた。
耳元で、掠れた声が響いた。
「俺の事、好きって言ったの?」
「………あたしは、あなたがその言葉を言ってくれるのを待ってたの。」
静かに腕を離し、あたしに向き合った。
「…確かに、忘れられない女が居たのは事実で、舞ちゃんに好きだって言える勇気がなかった。
ずっと迷ってた…言ったら何か変わりそうで。
だけど、やっぱりどう考えても俺は舞ちゃんが好きだった。
すげー胡散臭いと思うけど、信じて欲しいって思う。」
「……うん、信じる。
信じさせて欲しい。」
パァッと明るくなった顔に思わずつられて笑ってしまう。
…可愛い。
「良かった!
振られたら耐えられないってビビりながら告白してたんだ!
いい年こいて恥ずかしい!」