愛は満ちる月のように
そんな思いを胸に秘め、「ええ……いいわ」と美月は答える。


「嬉しいよ、美月ちゃん。僕にできる最高の悦びを教えてあげよう……いいかい?」


イエスの代わりに美月は悠の首に手を回し、自分からキスをした。


彼の指先が太ももをなぞり、ワンピースの裾をたくし上げていく。そして小さな布地に指を引っ掛け、スルスルと引き下ろした。


(先に下着だけ脱がせるなんて……どうするつもりかしら?)


悠は昨夜、美月の知らなかったことをたくさん教えてくれた。

あちこちに、内股やヒップにまでキスされたのだ。その体勢は思い出すだけで恥ずかしい。

それだけでなく、彼の唇は美月の足先までなぞった。親指を口に含まれたとき、美月は堪え切れずに悲鳴を上げてしまったほどだ。


だが、素晴らしく気持ちよかったのは事実だった。


(昨夜以上の悦びがあるの?)


ドキドキする美月に悠がしたことは……。

そこは女性ドクター以外に見せることはないだろう、と思っていた場所。美月の脚を開かせ、膝を立てさせると、悠はその部分に唇を這わせた――。


< 161 / 356 >

この作品をシェア

pagetop