ある夕方の拾いモノ -狐と私、時々愛-





燈の登場に、雛さんは多少びっくりした様子になったようだ。
それでも勝ち気な態度は変わらず燈に詰め寄っていく。



「………あら、燈。でも私、事実しか教えてないわよ?」


「相変わらずだな。そんなんだから愁様に疎まれているんだとなぜ気づかないんだ」


燈がそう言って肩をすくめていると、今度は私の背後に誰かの気配を感じる。






「―――全くもってその通りぞ。…ぬしは一体いつからそのような態度を取れるほど偉くなったのだ?」


そう言って私の身体を自分の方に引き寄せる腕だけで、これが誰だかわかってしまう。





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