恋のつぼみ



「あっ、あの・・・・・私、みどりくんのこと・・・・・・す、すすすすす」


「す?」

上手く言えない
私ってこんなに小心者だったかな?

「あのね、ふうううぅ。」

大きく深呼吸をする
私なら言える。私なら言える。
呪文のように繰り返す


「あっ、もしかして俺に告白とかー?」

陽気なみどりくんの声がする

「なっ///」

「えっ?もしかして、本当に?」


「んな、わけないじゃん!
私はあれよ。みどりくんのことスーパーマリオに似てるなって伝えようと思っただけだよ!」

「はあ?わざわざ屋上に呼び出して?」


うっ、それもそうだよね


「悪い?つ、伝えたかったんだから仕方ないでしょ。」

「意味わかんねっ。」

私も自分が意味わかんねっ。だよー

何だよスーパーマリオって、

いたたまれない。

もうこうなったら

「そうゆうこと!
じゃ、また明日っ!」

告白は出直す必要があるよね


屋上を後にし、真っ直ぐ家まで走った





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