桜空あかねの裏事情
階段を上がり、教室へと続く廊下を一番奥まで歩いて昶は歩みを止める。
上を見れば1-3のプレートがあり、あかねはこここが自分のクラスである事を確認する。
ドアは既に空いていて教室を見渡せば、大体の席は生徒達が既に座っていた。
規定の時間内には来れたものの、自分は周りと比べ遅い方なのだと自覚した。
窓側の列に視線を移すと、一番後ろの席が空いていた。
「あそこ?」
指差せば昶は頷く。
確かに何をしても都合の良い位置ではあった。
「そう。羨ましいぜホント」
「すぐ席替えあるかもよ」
「ああむしろあってくれ。オレはそれに賭ける!」
まだ有りもしない事に今から勢い立ってる昶を横目に、あかねは自分の席に座る。
「頑張ってね」
「おう!ってか人事だな」
そう言って昶は窓際に、寄りかかる。
「オレはお前の前後か隣がいいんだよ」
「そうなの?何で?」
あかねは不思議そうに問い掛ける。
「何でって……友達なんだし当たり前だろ!」
――当たり前?
「当たり前なの?」
「友達ってそういうもんだろ?」
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