続 青薔薇姫



今思えば、あのときの水狼の総長には、いろいろ感謝してる。


あたしがあのとき情報を売らなかったら、あたしは一生″女友達″ができなかったと思う。


″好きな人″も……。


″あの人″の訃報も知ることはなかったかもしれない……。


″あの人″と同じやり方をするのは気に障るけど……。


あたしはフェンスに足をかけ、向こう側に移った。


さっきより、街並みが鮮明に映った。


″あの人″もこういうふうに景色を眺めてから落ちていったんだろうか……。


ねぇ……痛かった?


でもすぐに終われるんでしょ…?


あたしは……あたしは……。


「また…、嘘を塗り重ねちゃった……。」


あたしの残酷な嘘を…。


初めてに近い女友達と、初めての好きな人に向かって……。







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