続 青薔薇姫



俺と瑞華が次に会ったのは、高1の冬。


まさか瑞華のほうから来てくれるなんて思わなかったけど、素直に嬉しかった。




今度こそ、今度こそ瑞華に伝える。




……でも、瑞華はもう、別の誰かを想っていた。




正直、気が狂いそうだった。


もし……もし、引っ越すときに伝えていたら。


もし、不謹慎でも柚歩の葬式のときに伝えていたら。




伝えようと思えば、伝えられる時間なんていくらでもあったんだ。




なんであのとき伝えなかったんだろうって死ぬほど思った。




でも、今更伝えたって、もう遅いんだ。




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