○○彼氏。【完】

────チュ。


少し触れるくらいのキスを、あたしからした。


「・・・・・・なっ!?」


少しの間をおいて、叶汰の顔はみるみるうちに真っ赤になっていった。


「い、今のキ・・・・!?」


「うん、そう。キス」


そう言ってニヤッと笑えば、叶汰は顔を隠してしゃがみこんだ。


「別に、キスは男の子からするものだけじゃないし♪叶汰が恥ずかしいんだったらあたしからする♪」


そう言うと、チラッと上目使いであたしを見た。


そして、急に立ち上がると、


「チュ」


お返しと言わんばかりに叶汰が顔を真っ赤にしながらキスしてきた。


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