○○彼氏。【完】
「グズッ・・・・・あたしには、みんなより冷たかったくせに」
ブスっとした表情で言えば、秋斗は悪戯っぽく笑い、
「好きな奴は虐めたくなるっていう、あれだ」
と答えた。
「・・・・・!!なにそれ!!あたしどれだけ傷ついたと・・・・・!!」
秋斗は怒り出すあたしの後頭部をグッと掴み引き寄せると耳元で、
「じゃあ、これからは甘やかしてやる」
と囁いた。
「〜〜なっ!!」
ボンっと赤くなるあたしを見て秋斗は満足そうに笑い、手を引いて歩き出す。
毒舌で冷血だけど、あたしにしか見せない優しい一面を持つ彼は、あたしのたった一人の冷血彼氏。
─冷血彼氏。完─