○○彼氏。【完】
意を決してギュッと目をつむり、和希に顔を近づける。
そして唇に柔らかい感触が伝わったとき、あたしはチロっと舌を出した。
それを受けいれるように開く和希の唇。
舌を和希の口の中に半分ほど入れたとことで、後頭部に手が回ってきた。
「んぅ!?」
グッと力の込められた手に、身動き一つすることができず、しかも引き寄せられる力であたしは和希に寄りかかる体制になった。
「・・・・ちょ、か・・・・・ず、」
肩を両手で押し返すも、後頭部と腰にガッチリと回された手からは逃げられない。
だんだんと酸欠になっていく脳で思ったことは、本日2度目の、
『あ、終わった』
であった。