○○彼氏。【完】

──────・・・


「なんで鼻で息しないんだよ」


ぐったりと和希の胸に寄りかかるあたしに、和希は呆れた声で言った。


「だ、だって、鼻息あたったら、嫌じゃん」


たぶん、乙女の誰もが考えたことがあるだろう。


あたしの返答に和希は、はぁ?と声を漏らした。


「何それ。じゃあ渚は俺の息当たってるって気になるわけ?」


そう言われれば、と和希を見れば、


「ばかでしょ」


と呆れ顔で笑った。



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