○○彼氏。【完】

不意に、ダチの一人がそう言った。


となると、もう一人の奴ものってくる。


「おー、いいねそれ。俺らいっつも龍一に取られてんもんな」


「はぁ?それ俺のせいじゃねぇだろ」


そう冗談を言い笑いながら話していると、


「あの、中原くん。課題出してもらっていいかな」


と、控えめな声が後ろから聞こえた。


「んー?」


振り向くと、そこには同じクラスの坂口奈緒が、遠慮がちに立っていた。



< 311 / 355 >

この作品をシェア

pagetop