○○彼氏。【完】

「あー、そうだったな。ま、明日にでも告白しろよ。たぶんお前のことだからフラれねぇだろ」


「告白OKするんだったら、もうその女俺の事好きなんだから落ちてることになんねぇ?」


俺がそういうと告白しろと言ったそいつは、うーん、と唸ったあと、


「じゃ、もう龍一が飽きるまで付き合えばいいよ」


と言った。


とりあえずその日はその提案で収まり、次の日俺は奈緒を呼び出した。


「ずっと、好きだった。俺と付き合ってください」


なんて、心にも無いことを言ったのにも関わらず、奈緒はみるみるうちに目に涙が貯まり、


「ほんとに?ほんとに?」


と何度も聞いてきた。



< 313 / 355 >

この作品をシェア

pagetop