○○彼氏。【完】
読み終えた俺は席に座り、
「ありがとね」
と一言いうと、
「別に、いつものこと」
とノートをとりながら言った。
うーん、照れ隠しかな。
ふぁ、とあくびをしながら片眼で菜奈ちゃんを見て、再び机にうつ伏せる。
「・・・・・授業、いつも寝てるけど、聞かないで大丈夫なの?」
チラッと俺を見てそういった菜奈ちゃん。
「菜奈ちゃんのノートあるから大丈夫」
再び眠くなり、ふわふわする意識の中でそう言うと、少しだけ菜奈ちゃんの頬が赤くなったような気がした。