○○彼氏。【完】

読み終えた俺は席に座り、


「ありがとね」


と一言いうと、


「別に、いつものこと」


とノートをとりながら言った。


うーん、照れ隠しかな。


ふぁ、とあくびをしながら片眼で菜奈ちゃんを見て、再び机にうつ伏せる。


「・・・・・授業、いつも寝てるけど、聞かないで大丈夫なの?」


チラッと俺を見てそういった菜奈ちゃん。


「菜奈ちゃんのノートあるから大丈夫」


再び眠くなり、ふわふわする意識の中でそう言うと、少しだけ菜奈ちゃんの頬が赤くなったような気がした。



< 348 / 355 >

この作品をシェア

pagetop