わたしの魔法使い
「あ…朱里。明日、出掛けない?」

「どこに?」

「朱里の行きたいところ。」

「何で?」

「たまには二人っきりになりたいから……」

「――!」


朱里の顔がパッと輝く。

よかったー。誘ってみて。

今断られたら、立ち直れなかったかも……



「ホントにどこでもいい?」

「いいよ。」

「じゃあ、水族館。」

「オッケー!」




……ん?

これって、初デート?!

初デートだよ!

すごいドキドキしてきた!

しかも水族館なんて!



……この間見かけた高校生カップルみたい……


だけど、嬉しいものは嬉しい。


朱里を見ると、ニコニコとゴン太に話しかけている。

朱里が嬉しいって思ってくれると、僕も嬉しい。



だけどね……

「ゴン太は留守番しててね」

なんて朱里が言うから、ほらっ!



「すげー…睨まれてる……」


怖い顔のゴン太と目があった……


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