扉の向こう


「お世辞じゃないですよ?唯花先輩はかわいいんです!」
「ねー!唯花ちゃんはかわいんだよ!!」

いきなり会話に乱入してきたと思いきや私に抱き着いてきた友利ちゃん。

「ほんとね、さらいたい!」
さらにぎゅーとされた。

「おい友利、そのへんでやめとけ」
「将之はだまってろ!」

助け舟を出してくれるところは将之いい奴なんだろうな。

「ほら、あんたたち遅くなったらお母さん心配するから帰るよ」

渡部さんの言葉で私たちは会館をでた。
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