ハナミズキ
「……っんま、何考えてん!?お前は!!」
「…ゆ、遊李さん……」
叩かれた頬がジンジンと痛む。
「…だって、悠くんがあんな状態で…私、つらくて……」
「逃げんな!ちゃんと向き合え。
アイツは今も闘ってんねん。
闘ってる大切な人ほっぽりだして、死のうとすんな!
お前の左手やって、傷跡残るかも分からんねんで?」
でもその痛みは、どんどん温かいくらいになって…
私を包み込む。
そっか…
私だけ逃げちゃダメなんだ。