別れ日
父の命日
「おはよう」

朝起きて、台所を覗くと、母はいつものように朝の用事をこなしていた。

母は振り向かず、背中で僕のあいさつに応える。

窓の向こうでは大粒の雨が間断なくガラスを叩いている。
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