アンダーサイカ
【ナニ!
ソウカ、デハ行ク。】
ハッとしたヒヨコオバケ。
ピョコピョコと、文字通り千鳥足で出口目指して走り出した。
「あ…!」
頭の上にいた時は鬱陶しかったけど、別れ際には大蛇の舌の時みたいな名残惜しさを感じた。
「ま、また来てねっ。」
丁寧じゃないけど、私にはそう呼びかけるのが精一杯。
私の挨拶の邪魔をしないよう気を使ってくれたのか、ヨシヤはワンテンポ遅れて挨拶していた。
「またのお越しをお待ちしています。」