アンダーサイカ



沈黙がやって来た。



「…………。」


「…………??」


ヨシヤは笑顔のまま動かない。魔法で石にされたみたいに。

まさか6年生にもなって魔法は信じてないけど(いや、でもこんな魔法みたいな世界があるから一概には言えないけど…)、やっぱり心配になって、一応声をかけてみる。


「…ヨシヤ、黙らないでよ。不安になるよ。」



すると、ヨシヤの石化魔法が解けた。

でも第一声は私にではなく、


「お客様、お連れの方々は次のお店に移動されましたが、追わなくてよろしいのですか?」


足元のヒヨコオバケにかけられた。



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