アンダーサイカ
しかし、
「なぁに言ってるのよ!!
会いに行けないなら手紙や郵便があるじゃない。
誕生日にはすんごいプレゼント送ってあげるわよ!」
潤ちゃんは高らかにそう言い切り、
「へへん、電話だってあるぞ!!毎晩だってかけてやらぁ!
…あ、でも朝っぱらは眠いから勘弁なっ。」
拓くんは陽気に、そう答えてくれた。
訊ねておきながら私はキョトンとしちゃって、予想外に楽しそうな顔の二人を見比べるばかりだ。
「ね、豊花。
こうして四六時中ピッタリくっついてることばっかりが“友達”じゃないのよ。
顔が見れなくたって、近況が分からなくたって、最悪今どこにいるか分からなくなったって、あたし達には豊花が一番大事な友達。
あたしや拓哉が心に描く友達はいつも、あんたよ。」
潤ちゃんは、いつもの元気な笑みを私に向けてくれる。
心を潤してくれるその笑みが私は大好きで、大好きで…―――。