アンダーサイカ



無意識に唾を飲み込む私。
拓くんの答えは……、



《何言ってんだ?

あのあと結局、何も無いからって三人で帰ったじゃん。
潤子とトイレから帰って来てから。》


「……え?」


―――“三人”で?



それを聞いた瞬間、私は言葉を失った。時間にして1分くらいだろうか。


お母さんのおかしな発言と拓くんの奇妙な証言が重なる。

どちらも、違う記憶を刷り込まれていた。



< 71 / 506 >

この作品をシェア

pagetop