ヤンデレパーティー
「そばにいてくれなきゃ、見失いますよ」
「ミナナはたまに分からないこと言うけど……、見失うことなんかないよ。そばにいるから。もしもそばにいなくても、俺がミナナを見失うことはない。必ず見つけて、またこうして抱いてあげるから」
彼はミナナに嘘をつかない。
例えミナナが手離そうともまた手を握ると、彼は離すつもりなんかない。
逃げたところで追いかける。追いかけて、追いつき、きっとまた何ら変わりなく笑顔で愛を紡ぐ。
見失わせてはくれないだろう。もうここまでくれば、彼はミナナの一部だ。
――切り離せない、か。
死後さえもついてくると思わせる愛し方。彼は単純に、純粋に、そんなやり方しかできない。