ヤンデレパーティー
ケースⅤ スプガウス


(一)


「僕にとってのカトリックとは『人に遣える者』であり、プロテスタントとは『神に仕える者』なのだよ」


女神像の前で、白髪の男は語る。


法衣を身にまとい、いかにもたる聖職者だが、夜の教会と合わせて見ると、薄気味悪さが漂う。


魂を導くものにしながら、限りなく死に近い場所にいる葬儀屋と頭の隅で分かっているからか、何にしても、暗さも相まって男から立ち込める雰囲気が、じわりと、体に巻き付く蛇のように湿っぽかった。


「君はカトリック側……、ああ、僕も“そうだったがね”。君は神のために動くと言いながら、洗礼施行者(バプティスタ)という“役職”を持っている。

階級を作るのが、作りたがるのがカトリックの特徴だ。上下関係、優劣がきっちりと、白黒つけたがり、黒を悪と決めつける実に君たちらしいやり方は、果たして神のご意志と、ご意向と言えるのかい?」


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