ヤンデレパーティー
一方の女、制服着ていることから少女と言えようにも、勝ち誇った女の笑みが下僕をピンヒールで踏みつける女王の笑顔に近いのであれば、到底少女とは言えない。
「出てけ、A。というかどうやって入った、鍵をかけていたのに」
「ピッキング」
はあと、とつけそうな粘っこい声で、Aと呼ばれた女は手にしていたコンビニの袋から針金を取り出した。
「それを前に貴様がして、更にチェーンをペンチで切ったからこそ、鍵を二つも増やしたんだがな。この泥棒Aが」
「いやだわぁ、Aだけど、そんなすぐに捕まりそうなキャスティングはごめんねぇ。確かに鍵が二つ増えていて驚いちゃったけど、五分もあれば簡単よ。
ああ、でも防犯対策にはいいわ。泥棒は扉に鍵が三つついているだけで入る気もしないし、仮に入ろうとしても開けるのに三分もかかると諦めるらしいからぁ」