ヤンデレパーティー


いがみ合うというよりは、一方的に吠えるのは十束だけ。

Aは駄犬が騒いでいるわと愉快そうに見ていた。


「Aちゃん、来てくれたんですね」


そんな玄関のやり取りを見る朱耶。Aと分かるなり嬉しそうに顔を綻ばせたものだから、十束がうっと押し黙った。


いつものこと、認めたくはないがこのAは朱耶の学友。時折こうして犯罪紛いに押し掛けてくるも、朱耶は嬉しそうに迎え入れるのだ。


「来るわよぅ、朱耶ちゃんのこと好きだもの。あ、肉まん買ってきたのよ。一緒食べましょう」


十束を押し退け、部屋に入るA。玄関から部屋への段差を乗り越えただけでAの胸がのっちりと弾んだ。まごうことなき巨乳である。


「待て入るなっ、バイ菌!」


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