ヤンデレパーティー


「さあ。あ、でも一ヶ月前の次の日はミナナお手製カレー食べたな。節約とかでじゃがいもしか入っていなかったけど」


「そんな恥ずかしいことは忘れてくださいよ……」


事実、ミナナは忘れていたのに言われて思い出した。


ミナナは倹約家だ。食事なんてある程度、腹が膨れればいいという考えは、カレーの具をじゃがいものみにだってできる。


あの時は確か、彼が遊びに来た日。泊まると言うので(半ば強制)、致し方がなく作り置きしていたカレーを振る舞っただけ。


文句も言わずに美味しい美味しい食べた彼は毎度のことながら、ミナナ以外の記憶を――自分のことさえも忘れているとはどんな脳内構造だと言いたくなる。


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