ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
 階段の踊り場まで私を引っ張った恵美は、振り向くなり、


「そこまでするとは思わなかったよ」


 と言った。


「そう? ところでどうよ、この顔?」


 と私が聞くと、


「え? めっちゃ不細工」


 と、さも嫌そうな顔で恵美は言った。でも、そう思われて本望なので、


「ありがとう」


 と言って私はニコッと笑った。


「笑ってる場合じゃないよ。あんた、評判悪いよ?」


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