ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
「何なのよ、その顔は!?」


「…………」


 そう聞かれても困る。この顔については、中野君や高木千尋の事を言わないと説明出来ないけど、今は恵美達の件でムシャクシャしていて、とてもそんな気になれない。


 それに、今のお母さんの剣幕じゃ、私の話を黙って聞いてくれそうにないし……


「その眼鏡はどうしたの?」


「貯金下ろして買った……」


「あんたったら、髪を染めたのもそうだし、なんでお母さんに一言も相談しないのよ!」


 お母さんの声は怒りに震えているけど、語尾の方では、涙声になっていた。


「ごめんなさい……」


 お母さんの言う通りだ。私ったら、なんで一人で決めて突っ走っちゃったんだろう。お母さんだったら、親身になって私の相談に乗ってくれただろうに……


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