ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜
 そして日曜日。

 自転車に乗ってショッピングモールへ行き、眼鏡屋さんに入るとあの時の店員のおじさんが応対に出た。愛想笑いを浮かべながら、それでいて嫌そうな、複雑な顔をして。


「出来てる?」


「出来てますよ。こちらです」


 カウンターの上に置かれた黒縁の眼鏡を手に取り、レンズを見ると、正に牛乳瓶の底みたいだ。


「フレームの調整をしますので、掛けてみてください」


 そう言われてその眼鏡を掛け、鏡を見たら思わず「ブッ」と噴出してしまった。


 変な顔……。これが本当に私?

 眼鏡ひとつでこうも顔が変わるとは、ちょっと予想以上だった。


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