あの頃、テレフォンボックスで
きらめき
絶望にむかって明ける一日が始まる。



終わりに向かって進んでいく。



そんな気がする毎日。


何の終わりなのかはわからない。


終わったからといって、

その先に、始まりがあるわけではない。



昔は・・・・・



その日に起こるでき事に
心をはずませながら、
ベッドから起き出したものだ。



昔・・・・・



それはいつ?







初めてケイタを見たとき、

私の中の何かが



ふるえた。




「ママ、おなかすいたから何か作って」



未来(みく)は、高校に入ってすぐに映画のサークルに入った。

映画を作るわけではないらしい。


映画鑑賞クラブ、とでもいうものか。



生徒たちが自主的に運営しているサークル活動がさかんな高校にあって、
趣味を同じにする仲間たちが群れているだけのようだ。


・・・・・ママの頃には、
大学にしかそんなのなかったなぁ・・・・


声にだすと、娘の非難を浴びそうなので
心の中でつぶやく。




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