雪が降る町~追憶のletter~
「何をお手伝いすればいいですか?」
「あ、ありがとう」


始業時間を少ししてから晶は言われたとおりに真田の元へと指示を仰ぎに行った。


「明日回るところにね、これを持って行きたいから、チェックして大丈夫だったら30部ずつコピーしてくれる?」
「わかりました」


そういって資料を受け取り方向転換しようとしたときだった。


「あ、結城さん」
「はい?」
「今日お昼一緒しない?」


それは周りの社員には聞こえない位の小さな声で。
晶にはしっかりと聞こえて、急な誘いに戸惑いながら頬を赤らめた。


「そんな構えないでよ」


くすくすと笑う真田をみて、自分だけが凄く気にし過ぎていたのかとまた恥ずかしくなって顔を赤くする。


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