雪が降る町~追憶のletter~
「あのっやっぱり自分の分出します!土曜日もごちそうになったし··」
「いいんだよ。土曜日も今日もオレが誘ったでしょ?」
「でも」
「これくらいさせて。まぁ···男の見栄だよ」


少しふざけた調子でそう話す真田は、普段から相手に気を遣わせ過ぎないように考慮しての話し方だ。
そして、晶もそういう気遣いの出来る真田を知っているからついそれに甘えてしまう。


「あ、ありがとう…ございます。ごちそうさまでした」
「はい。どういたしまして」


くすくすと笑い真田が晶のお礼の言葉を受け取る。
いつみても爽やかな真田の笑顔を晶は仰ぎ見た。


(こんなモテる先輩代表みたいな人がなんで私の隣にいるんだろう)


「そんなに見られたらさすがに照れる」
「!!――す!すみません···」

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