抵抗軍物語 ディスティニーズクロス
プロローグ

『空島』


その名の通り『空に浮かぶ島』


そこには『抵抗軍』という軍隊のアジトがある。






抵抗軍とは、能力者という普通の人間には無い特別な力を持つ人間たちによって構成された軍隊。


ある者は武器や物体を操り…
ある者は自らを変形させたり…
ある者は他の物に変化したり…


能力の種類は多種多様で十人十色である。






彼らの役目は『地上の監視』だ。


空から地上の様子を観察し、何か『人間では解決不可能な問題』に地上が直面した時、助けを求める声を聞き付けて、その問題事を解決する事を役目であり、同時に生業としている。


また、この世界を裏で操り支配しようと目論む『闇の使徒』と呼ばれる、抵抗軍と同じく能力者たちによって構成されたならず者たちから世界を守る為、日夜戦いを繰り広げていた。


そんな彼らの事を、地上の人々は『救世主』『天使』などと呼び、敬い、称えている。


そして時代が流れる毎に、空島の数は増えていき、同時に抵抗軍の数も増えていった。






所変わり、ここは『ウェザリア』という空島。


数ある空島の中でも広大な面積を持ち、北には山、南には海がある自然に恵まれた島。


レンガ造りの建物が並び、市街地は教会や市場などの西洋風の街並みになっている。


この空島ウェザリアにも抵抗軍は存在する。






島の中で一際目立つ大きな教会。


門前には、青い生地に白い十字架の刺繍が施された旗が二つ掛けられ、それと同じ物が教会へと繋がる道の両端に規則正しく並んでいる。






ここを本拠地にする抵抗軍。


かつて…いや、後々に至るまで数多くの伝説を生み出し、今や『最強』とまで呼ばれるようになった抵抗軍。






その名は『運命の十字架』。


抵抗軍ディスティニーズクロス。





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