time ~戻れない時間~

「10年か?お前たちが別れて」
近藤くんはすぐにその話を持ち出してきた。
私の元カレの名前は平池春二(ヒライケシュンジ)。

「そうだね。」私の心はさっきとは違い冷静沈着になんて居られなかった。
「高村は何の仕事してんの?」近藤くんは私の顔を見て察知したのか違う話に乗り換えてきた。

「あ、私?私は、イベントとかあるでしょ?その企画部にいるの。一応、これでももう主任なんだよ」
私は自慢気に話した。

「すげーな!!俺なんてぽんぽこぽんだよ、ぽんぽこぽん」
近藤くんは目の前にある水を一気に飲みほした。

「ぽんぽこぽんって何よ?」私はクスクス笑いながら返事をする。

「ぽんぽこぽんはぽんぽこぽんだよ!!お前ほどすごくねーってことだよ。」
「近藤くんは何の仕事してるの?」

「俺は市役所で働いてる」
「えっ!!普通にすごいじゃない!!」
「いやいや…ダメなんだよ。全然仕事できねーんだ」
今度は運ばれてきたお酒をやけくそに呑んでいる。
< 6 / 48 >

この作品をシェア

pagetop