純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
ここは神聖な場所。
就職してから、ずっと大切に思ってきた場所。
ここで、嘘は……。
嘘?
今、私は嘘だと思った。それは……。
「桐生さん、私……」
ついさっきまで、歩と繋がっていた携帯電話。それがポケットに入ったままの私。
「私……」
歩の事は、本当に好きだった。きっと歩の方もそうだと思う。
出会ったころは、貪るように互いを求めて、抱き合って笑いあって……毎日が楽しかった。
だけど、いつからなんだろう。そんな情熱を互いに失って行ったのは。
「長すぎる春」そういえばそうなのかもしれない。
けれど、歩の方に、最初から春を待ち望む気持ちなどなかったのだとしたら。