純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~
「安永?」
「――えっ」
「大丈夫か?」
「――は、はい」
さっきまで刑事が座っていた椅子に、彼が座って私に話しかける。
ふーっとため息を吐いた彼は、キッチンに行ってコーヒーを淹れてくれた。
「なんで嘘を吐く。毒は吐いてもいいが、嘘はダメだ」
「嘘?」
「大丈夫って、嘘じゃないか」
「――うん」
コクンと頷いた私を見て、何かをじっと考えている。
「お前は何も悪くない。後の事は俺に任せて、全部忘れろ」
できないよ。
命の危機を感じるほどの出来事を、どうやったら忘れられるっていうのか。
いや、それより……。