純悪女!?~ドSなアイツの結婚計画~

「えっ、アヒル?」


イライラしながら、ふっと視線を遠くに移すと、川を悠々と白い鳥が流されるように近づいてくる。


「そう。餌をもらいに来るのさ。パンくずとか食べるぞ? あ、でも今ないから、お前、食われてくる?」

「きませんよ!」


いちいちイライラさせる男だ。
えっ、でもなんでそんなこと知ってるの?


「桐生さん、ここによく来るんですか?」

「あぁ、まぁな。純悪女にイライラした時の、息抜き場」

「あのー、さっきからムカつくんですけど」


タバコの煙をふーっと思い切り空に吹きだした彼は、それを指に挟んで、アヒルに視線を移した。




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