最期の手紙
家を出る前の
私の精神状態は
恐らくあまり
良くはなかったのだろう。


私の
田舎の友人との電話で
夫がこんなことを
言っていたのを
覚えている。


「たぶん
俺たちはもうダメだよ。
別れるんじゃね?」


私の何かが
彼にそう告げさせて
いたのだとしたら


彼は
もう夫婦でいることを
諦めていたことになる。
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