あの夏の君へ





太陽の光がいつもより、心地良い。

「明美!!」

「何?」

「荻と…付き合ってん!!」

「えっ!?嘘〜!?やったあ♪」

「本間に本間に」

「荻くん嬉しいやろなあ」

“荻は一年の頃から亜樹が好きやった”

そんな言葉を言われる度、穴に隠れたくなるくらいどんな顔をして良いんか分からんくなる。

恥ずかしいことは昔から苦手やった。

「あ、亜樹ちゃん」

「…新井田…」

あれから少し話しにくい。

気まずいというか、避けたくなる。

「亜樹ちゃん」

「…ん…?」

「おはよう」

それは私だけですか?





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