あの夏の君へ





不安になって。

泣いて。


長谷部くんの話を聞いて。

心が揺らいで。

期待して。


叶わなくて。

諦めかけて。

また泣いて。


夢に君が現れて。

突き放されて。

優しくされて。

揺さぶられて。

期待して。


いつになったら、私が泣き止んで、いつになったら、君が私の元へ帰ってきてくれるんやろうか。


いつになったら、大人になるんかな。


「最後の席替えしまーす。はい、隣の席の人に六ヶ月お世話になったんやし、それぞれお礼言うことー」


隣の席だった君にバイバイ。

私は何がしたかったんやろう。





「さようなら」


冷たく突き放した。








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