あの夏の君へ





私には広い心を持つことが出来ひんみたいや。

「あと一ヶ月で二年生も終わりやからな〜。それぞれ悔いがないようにな〜」



私が窓側のいちばん前の席に。

荻が廊下側のいちばん後ろの席に。

もう二度と、喋ることはないでしょう。








好きだけが。





好きだけが残った。









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